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ブロックチェーン推進協会(BCCC) 年頭所感

Web3をはじめとする新ビジネスは法規制の在り方が問われる1年に
脱ガラパゴスを目指し日本から世界的ビジネスが生まれる環境の整備へ

 

あけましておめでとうございます。

 2022年は、引き続きコロナ禍の克服に向けた取り組みが全世界で展開されたことに加えて、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発し世界平和が危ぶまれる波乱に満ちた一年となりました。一方で、世界全体が危機的状況に置かれた中でも、様々なイノベーションの芽が生まれています。より合理的な社会のプラットフォームとして期待されているWeb3.0の領域では、NFTやメタバースを中心に世界的な企業を含めた幅広い業界でサービス化が進展し、日本政府の方針にもWeb3.0が書き込まれました。ブロックチェーンは、その進展の中で決済や取引記録のプラットフォームとして活躍の幅を広げました。

 BCCCでは、ボーダーレスでのWeb3.0の拡がりを受けて、日本国内での発展を妨げずかつ適正なレギュレーション策定のための議論を働き掛けてきました。周辺の業界団体とも連携し、健全な業界の発展に向けてステーブルコインやNTFに関するパブリックコメントの提出、ガイドラインやルール策定などに取り組んできました。

 2023年は、国内では日本銀行によるステーブルコインの実証実験の開始やデジタル給与、さらには先頃スタートした大手金融機関等による少額送金手数料の無料化など、“決済”に関わるビジネスモデルが大きく変化しようとしています。本年は資金決済法も改正され、産業全体としても新たなフェーズに突入することが予想されます。

 先端技術や新たなビジネスモデルに関するレギュレーション策定においては、最終的な利用者の安全性の担保と、新進の起業家によるイノベーションや革新的なビジネスを阻害しないバランスが重要です。BCCCは、全世界で新たなビジネスが生まれようとする大きな潮流にある中で、日本が再びガラパゴス的な環境に陥り世界の技術革新から取り残されることがないようにしていくことも使命の一つです。官民の架け橋として、そして同じ念いを抱く関連団体とも連携しながら、業界の健全な発展に向けて取り組んでまいります。

 ブロックチェーンを基盤にしたアプリケーションやビジネスはこれからも進化を続け、生活や社会基盤に様々な新たな価値を提供していくことでしょう。BCCCは、ブロックチェーン技術を基にした社会インフラの啓発活動や実装を通じて、「自律・分散・協調」型の新しい社会への進化に貢献を一歩進める年にしていきたいと考えています。
 
 2023年もブロックチェーン推進協会を、どうぞよろしくお願いいたします。

2023年1月1日
一般社団法人ブロックチェーン推進協会(略称:BCCC)
代表理事 平野 洋一郎(アステリア株式会社 代表取締役社長/CEO)

 

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